2011年12月10日土曜日

右が長屋門、真ん中奥が母屋

こんばんは。

今年の地震の際に屋根が壊れてしまった長屋門と母屋なんですが、かなり古く、長屋門については1791年に建てられたことがわかっています。江戸時代の寛政三年、第11代将軍徳川家斉の頃です。母屋については正確な年数はわからないのですが、同じ頃に建てられたものだと思われます。世界では例えばフランス革命なんかをやっていた時代です。


母屋の梁

囲炉裏もあります

もちろん、これまで何度も修築や改築をしていますが、柱や梁などの基礎となる部分は建てられた頃のままだそうです。3月と湯ノ岳断層で起こった4月の地震では、さすがに潰れてしまうのではないかと心配しましたが、なんとか持ちこたえてくれました。損壊した壁や玄関や戸は、やっと最近大工さんに直して頂きました。

屋根裏には、どこから入ってくるのかムササビが住み着いており、夜になるとバタバタと走り回っています。たまに闇夜の中を山へ向けてダイブするのを見かけます。


石造りを基本とするヨーロッパなどに対して、木造建築が主で気候としても湿度の高い日本では建物を長期間維持していくのは難しいようですが、それでも基礎部分さえしっかり作ってあれば数百年程度は保つんですね。せっかくですから、これからも大切にしていきたいと思います。


中村 彰宏