2015年9月1日火曜日

【読書】「売れ続ける理由~一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法」

おはぎが1日平均5000個売れるという小さなスーパーが仙台の山奥、秋保温泉にあります。その名も「主婦の店・さいち」。




普通のスーパーであればお惣菜の売り上げはせいぜい全体の10%が目標というところらしいのですが、こちらのさいちではおはぎとお惣菜の売り上げが全体の50%を占めているそうです。

なんでそんなにおはぎとお惣菜が売れているのかと言うと、

  1. 毎日食べても飽きがこない家庭の味。そして安心して食べてもらうために化学調味料や保存料は一切使わない。
  2. 季節感を大切にして300種類ほどを用意。時間帯によっても変えていく。また、家族構成によってほしい量が変わるので同じ種類でもパックは大中小それぞれを用意。
  3. スタッフが常に心を込めてお惣菜を作るようにレシピは作らない。
  4. 材料を無駄なく使い、売れ残りを出さないことで価格を低く抑えつつしっかり利益を出す。
  5. お客からの要望があれば1つだけでも作る。

だそうです。

書いてみると簡単そうかもしれませんが、実際やるとなったら大変なことばかり。でも、ここまで徹底してお客の側に立ってものを作ることができれば、お客からしたらスーパーに自分ちの台所がある!みたいな感覚になるんじゃないでしょうか。そりゃあリピーターにもなりますよね。


以前、たまたま何かのテレビ番組でこのさいちが特集されているのを見て加工品作りのヒントを得たことがありまして、ふと思い出してこの本も読んでみたのですが、やっぱりたくさん勉強になることが書いてありました。

スーパーを作った直後の苦労話や日々の働きっぷりは読んでいて家族経営のリアルを垣間見ているような気がして・・・ええ、ちょっとびびりましたが・・・。


ということで、お惣菜を作っている人に、はたまた家族経営をしている人に、ぜひおすすめの一冊です!せっかくなので、そのうち秋保温泉行きがてらに行ってみたいと思っています。


原木椎茸の甘煮

ちなみに、さいちの特集番組を見ていて改良のヒントを得たのはこちら、原木椎茸の甘煮です。味がしっかりしみ込むようになました!