2024年3月2日土曜日

農業の6次化(加工品作り)は終わったのか。

農業の6次化、とりわけ加工品作りは一時期のブームを経て、だいぶ下火になった感があります。加工品作りに手を出すくらいなら栽培に力を入れた方がいいとの声もよく聞きます。

そんなわけで、なんやかんや丸9年くらいちょこちょこと加工品作りを作り続けてきて思うところを書いてみようと思います。


ブーム時によくあった加工品作りのパターンはだいたい以下のような感じでした。

  • 補助金を利用して商品開発をする
  • 原材料として余りものや規格外品を利用する
  • 地元の飲食店や加工業者とコラボする
  • 加工業者に外注して加工する
  • デザイナーにラベルやパッケージの制作を依頼してデパートで販売しているようなものを目指す
  • イベントで消費者に配ってアンケートを取る
  • コンテストに出す

上に列挙したパターンが個々に悪い訳ではありませんが、3つ、4つ揃ってくると、あやしくなってくる印象です。

では、なぜ当時、6次化をして加工品を作ることが流行ったのかと言うと、簡単にプラスアルファの利益が出せるというイメージがあったんじゃないかと想像しています。

利益が出るというイメージの根拠となったのは、今まで捨てていた余り物や規格外品を販売するのだからプラスになる、さらに初期費用を補助金でまかなえば盤石、という素朴なものだったと思います。

しかしながら、実際には、加工賃や容器、パッケージの費用が嵩み、ロットも少ないため高価格の商品が誕生。販路もないまま在庫を抱え、売れないし、売れても利益が出ない(そして、賞味期限が間近になり配る)……というような状況に陥った農家が少なくなかったんじゃないかと思います。

この頃、質が悪かったのが、ダメなパターンの加工品作りでも、コンサルタントやデザイナーのような方と絡み、自分で育てた農産物で加工品を作るというストーリーを作るとウケが良かったのですよね。しかし、ウケの良さと、売れるかどうかはまた別ですからね。

結局、栽培にせよ加工品作りにせよ、いかに付加価値を生み出すかを考え、利益が出る仕組みを作らなければなりません。そう簡単に濡れ手で粟はない、という当たり前の話かと思います。

今よく言われる「加工品作りに手を出すくらいなら栽培に力を入れた方がいい」は、「プラスアルファで利益を出すために加工品作りに手を出すくらいならノウハウのある栽培に力を入れた方が勝率がいい」ということなのかなと思っています。

一方で、それでも尚、6次化(加工品作り)をしっかりと農業経営に組み込むことには一定の価値があると考えています。特に経営の安定化という面では大きなポテンシャルを感じます。


ということで、思うところを書いてみました。何も調べていないので、事実と異なる認識がある可能性もあります。あしからず。


ピクルス