2026年10月5日月曜日

原木椎茸が抱える課題

一通のメールが届きまして、

「特用林産物生産において、熟練者の技術が数値化・機械化されていないため生産性が低く、さらに原発事故の影響で安全な原材料(原木)の確保コストが急増し、輸出に耐えうる安定供給ができない状態にある。」(原文ママ)

に関する現場の声が聞きたいとのこと。


なかなか辛辣な課題設定ですが、外部からどう見えるかという点で勉強になりますね。


ただ原木椎茸に関しては、この問い立て自体が偽で、「生産性が低いために安定供給できない」のではなく、「需要と供給のバランスの中で経営が成り立つラインが今の生産量」というのが私の認識です。

そして、輸出を増やすためにやるべきことは、まず輸出を増やすことな気がします。

商社なりが輸出の突破口を開き、輸出によって今の例えば直売なんかよりも利幅が取れるようになれば自ずから生産量は増えるんじゃないかと思います。

その際、ボトルネックになるのはおそらく生産性ではなく原木の供給です。今、ナラ枯れが問題になっていますが、大きく生産量を増やすためには山の整備が不可欠です。


ちなみに、「熟練者の技術が数値化・機械化されていない」ように見える(かもしれない)きのこ栽培ですが、実はけっこう研究されております。

ただし、(元課題の文意が読み切れないので推測にはなりますが)「数値化・機械化を進めれば生産性が上がる」という発想の先で向いているのは、たぶん菌床栽培です。

原木栽培の場合、環境を活かし、いかに管理コストを下げるかが経営上の肝になります。「できる/できない」と同時に「やる/やらない」の選択が非常に重要になってきます。

数値化されたことを環境に合わせてどう栽培に落とし込むかは生産者の腕の見せどころですが、果たしてこれを標準化することに価値があるのかは難しいところです。


などと、何故ブログに書いているかと言えば、「話が聞きたい」とのメールに「大丈夫ですよ」と返信をしたものの、そこで連絡が途絶えたので思考が消化不良となったのでした。


原木椎茸の栽培でもうちは相当小さい部類ですし、地域としても盛んな訳では無いので、認識として偏っている可能性がございます。あしからず。


原木椎茸栽培

2026年10月4日日曜日

【定期】家計の見直し(2026年10月)

定期的に行っている家計(及び個人的な支出)の見直しです。

・VPS 解約

個人サイトの一部 Web API を動かすために使っていた VPS(WebARENA Indigo)を解約しました。

LLM の浸透で、今ではデータの取得がしたければ一瞬でそのためのコード作ってもらえます。

ボランティア的サービスでしたし、わざわざコストを掛けて Web API として稼働させている意味も薄れてきました。

まぁ、コストと言っても数百円ではあるのですが、塵も積もれば何とやらです。

WebARENA Indigo 自体はとくにストレスもなく使えていたので、また何か機会があれば使いたいです。


・povo + 楽天モバイル(株主優待)

株主優待の楽天モバイル SIM はとても良い感じに使えています。

一応、通信容量は30GBとのことですが、評判で聞いていた通り超えても即座に通信制限が課されるわけではないようです。

先月は30日に1日だけ通信制限がかかりましたが、なんやかんや追加のデータ通信を調達せずに運用できているので、スマホ回線の月の費用は povo の5分以内通話し放題の550円のみとなっています。

ちなみに、楽天グループの株価下落により楽天モバイル換算で1年分程度のマイナスになっているため、真にお得を享受するためには来年も優待を続けてもらわねばなりません!


・固定回線は mineo のマイピタ(15GB)

固定回線は mineo のマイそく プレミアム 月額2,200円をモバイルルーターで使っていたのですが、マイピタ 15GB(データ通信のみ、パケット放題 3Mbps 付き) 月額1,705円に切り替えました。

500円程度安くなったうえに、マイピタなら平日昼間の速度制限もありません。

通信速度は、もともと遅いので5→3Mbpsで大きな体感の差はないです。また、3日で10GBの制限を超えて低速になってしまった場合でも、通常の15GBの方の容量を使えるので便利です。

ふつうに戸建てで光回線を契約すると5,000円はしますからね。使い方次第ですが、かなり大きく支出をしぼれます。


・梨おいしい

若い頃はさほどでもなかったのですが、40歳を越したあたりから果物が好きになってきました。体が水分を欲しているのでしょうか。

旬の時期においしい果物を探し、食す。これはけっこう人生における至福かもしれません。

梨に関しては知り合いの梨農家がおり、せっかくなのでいろいろな品種を食べ比べてしております。

もちろん、果物なので当たり外れやその年その年の変化はありますが、個人的にはそのブレも醍醐味です。

これは良い支出です。


***

10月に入り多くの物品で値上げがあったようです。

小まめな家計の見直し行い、インフレに負けず楽しく生きていきたいと思います。


2026 秋


・関連投稿

2026年10月2日金曜日

横着ばかりもしてられない

今シーズン試している原木椎茸の横着伏せ。

とても順調にきていたのですが、9月の長雨で流石に水を吸いすぎ、カワラタケなどの害菌が増えてきてしまいました。


カワラタケ


こうなっては横着ばかりもしてられない……ということで、カワラタケを剥ぎ取り水の抜けが良くなるように積み替えました。


原木椎茸 ホダ化


簡易的な天地返しですね。

使い始める約1ヶ月後まで、様子を見ながらしっかり管理していきます。

2026年9月28日月曜日

稲刈り終了2026!!!

稲刈り2026


2026年の稲刈り終了です!!!

雨雨雨!!の隙間を縫って何とか刈り終えました。

厳密には、あまりに倒れ込んでしまったり、地面のコンディションが悪いところは無理せず刈り残しました。

ひとまず、ご注文いただいている分は確保できそうで一安心です。

コンバインには、だいぶ負担をかけました。しっかり洗ってメンテナンスしないとですね。

稲の方が落ち着いたら、次は原木椎茸です!!

2026年9月14日月曜日

稲刈り2026!!!

ひさびさの晴れ間!!

2026年の稲刈りが、やっとやっとやっと!始まりました!!!

9月に入ってから雨雨!大雨!雨雨雨!で、全く進まなかった稲刈りですが、やっとです!!


稲刈り

まずはもち米!!

しかし、また明日から雨雨雨!!の予報!

稲刈り完遂を目指して!!

戦いはまだまだこれからです!!!

2026年9月3日木曜日

雑草を基肥にする実験

圃場

「ちょっと大きめの家庭菜園サイズ」、「圃場以外に草刈りをしなければいけない箇所が多い」という好条件(?)を活かして、畑に雑草を運び込み土を作る実験をしています。

運び込んだ雑草は漉き込まず、敷いてマルチとして機能させます。そのため、作物の栽培にあたっては畝の間隔を広く取ります。圃場面積10に対して使うのは5以下にするイメージです。

敷いた雑草は翌シーズン以降の基肥とします。さわの場合、ざっくりの計算で外部から青草の状態で1トン程度の雑草を運び込めば基肥としての養分をまかなえそうです。夏場の2、3ヶ月の間に1トンなので、たぶん人力でも運びきれる量かと思います。

作物ごとの細かい栄養管理は追肥で調整します。

また、これまでは年1、2回ほどトラクターでの耕運を行っていましたが、うまくいけばこれも省略できるかもしれません。大きなコスト低減と省力化につながります。


・
・
・


原木椎茸栽培でも今年から横着伏せを実践しています。自農園の条件に合わせて、より良い方法を模索していけたらと思います。

目指すは「効率的に粗放的」。

2026年8月19日水曜日

農業経営における3つのディフェンスラインを確立する

2020年代に入って以降、とりわけここ2、3年は、諸々の環境が信じられないほど劇的に変化しています。

たぶん私は経営的なセンスが皆無に近いので、今ゼロからこの環境に放り込まれてうまくやれるかと聞かれたら、全く自信がありません。2010年代に助走期間が得られたことは本当に幸運でした。

また、財務面における保守的な性格のおかげで就農当時からかなり守りに比重を置いた経営をしてきました。何とか生き残れているのはそのおかげが大きいように思います。

そんなわけで、以下、さわの経営において意識している3層のディフェンスライン、リスクマネジメントです。あくまでも小規模な個人農家の個別事例ですが、参考になれば幸いです。


① 収入源の分散・利益率の確保(リスク低減)
品目・販売方法を分けて、収入源の分散・一定以上の利益率の確保をはかります。これにより、農作業を平準化しつつ、突発的な事象(異常気象・災害・急激な価格変動等)による全滅を避けることができます。

分散には、さまざまな方法があります。品目特性、季節、場所、販売形態、必要となるコスト等々。ただし、無理な分散により全体の効率が落ちてしまっては本末転倒です。効率が上がる設計を考えなければなりません。

加えて、A の売上が下がってしまった場合、後から B の売上を増やすという選択ができるようにしておくとさらに安心です。さわでは6次化によりこの対応がとれるようにしています。


② 適切な保険加入(リスク移転)
① で吸収しきれない変動には素直に保険で対応します。2019年に始まった「収入保険」はシンプルで使いやすいです。

仕組み的に、利益額に対してなるべく売上を小さくした方がお得になる(はずな)ので、利益率の確保はここでも重要になります。そのため、① のような農業とは相性が良いです。相性が良い、というのは「そもそも保険を使わないで済む、かつ掛捨て保険料が抑えられる」という意味です。

逆に言うと作物や経営体の事情によっては使いづらいという状況もあるそうです(伝聞)。確かに、利幅が極端に薄かったり、年ごとの価格変動が大きいような場合は、使いづらさがあるように思います。

ただし、収入保険はかつての水稲共済のように当然加入(強制加入)の制度ではないので、経営に合わせて相性の良い保険を選べばいいですね。


③ 基金の運用(リスク保有)
① と ② でも対応しきれなかった場合、突発的に大きな支出が発生した場合、はたまた冷静な撤退判断をするための緩衝材として、基金の運用が有用です。

経営規模の拡大を目指さない小規模な農業は、事業への再投資も限定的となるため、理屈としては資金がだぶつきます(そう理屈通りにはいかないですが)。これを基金として積み立て、運用します。

基金と言うと大仰ですが、最初のイメージが大学基金だったので、自分の中では基金と名付けています。以前であれば数ヶ月〜数年分の売上額相当の現金を確保しておけば十分でしたが、円安・インフレとなった現代においては適切な運用が必須化してきました。

法人化していなければ、基金の箱はとくに気にする必要はなく、管理も楽です。あとはじっくり十分な規模に育てていくだけですが、言うは易く行うは難しとはこのことです。全然育ちやしません。


頑張っていきましょう。


田園