2018年4月9日月曜日

【読書】『農で1200万円!「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩』。あえて規模拡大を求めないという最適解。

しばらく前に読んだ本ですが、「風来」という石川県能美市の農家の方は借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費が全てゼロの経営をされているそうです。



タイトルに「日本一小さい農家」とある通り農地面積は30aの畑と小さなハウス3棟のみ。

専業農家としては本当にめちゃくちゃ小さいですが、野菜セットや加工品を作って販売することで年間1200万円を売上げ、利益も600万円になっているとのことです。ふつう農業でかかる費用がゼロばかりなので利益率はなんと50%!

さらにこの1200万円を年間売上基準金額として、多くも少なくもなりすぎないようプラスマイナス5%の範囲で調整しているそうです。


売上の下振れだけでなく上振れも抑えるというのは一見変な話の気もしますが、売上を右肩上がりに毎年増やすとなれば当然新たな農地の確保、資機材・設備への投資、場合によっては雇用も必要となります。

自然相手の仕事ですから天候リスクもあります。とくに近年は全国持ち回りなのかと思うような頻度で信じられないような自然災害が発生しています。

そして、生産量が増せばその分だけ価格変動の影響も大きく受けます。

栽培の仕方も小さな頃と同じようにはできないでしょうし、経営体としても法人化の必要性が出てくるかもしれません。同じ農業でも経営の難易度は格段に上がります。

ゼロ経営は拡大しないことが肝なのですね。


農業で家族が暮らしていくだけの収入を安定的に得るということを目標とするならば、規模拡大を求めず固定費を抑え、6次産業化によってリスクの分散をしながら一定の売上と利益率を確保するという方法は、現状ひとつの最適解ではないかと思います。

風来の経営は非常に参考になります。


軽トラの荷台のきな粉