2018年4月18日水曜日

【農家の老後】国民年金、NISA、iDeCoなど各種制度をかしこく活用

農家のマネープランについて。

農業をはじめるときに、やっぱり心配なのがお金のこと。農業経営自体とはまた別に、例えば自営の農家の老後のことなど。

この辺がある程度安心できるとというか、算段がつくと就農に対するハードルもひとつ下がるのではないかと思います。

私は畑で倒れるその日まで元気に楽しく働き続けるつもりですけども、先のことは分かりません。であれば、できる限りの想定と悔いのない対策が大切です。


人口が減少してこれから一層の少子高齢社会へと進む日本にあっては、社会保障についてもいつまでも現在と同じレベルで受益できるとは考えられません。今後は、一定の自助努力が求められるようになってくるはずです。40代以下くらいの世代はとくにですかね。自営業者ならなおさらです。

老後に関わる制度を考えてみると、まず国民年金があります。

国民年金は老齢年金としてだけではなく、万が一の際には障害年金や遺族年金にもなります。未納が問題になっていますが、必須です。

一方で、会社員や公務員のように厚生年金がありませんので上乗せ部分は自分で作らなくてはなりません。

それには、付加年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)といった制度を利用することができます。農家の場合、iDeCoではなく農業者年金という選択肢もあります。(参考:【農家の年金】「農業者年金」と「個人型確定拠出年金(iDeCo)」はどちらを選ぶべきか

さらに、つみたてNISA、小規模企業共済といった制度もうまく利用したいところです。

国民年金以外は、やるやらない個人の自由ですが、これらの制度は拠出や受け取りの際に控除がきいたり運用益が非課税になったりと、同じ金額をただ貯金するよりも非常に有利です。


例えば、運用益が非課税になるiDeCoとつみたてNISAを満額積み立てると、毎月およそ10万円、年間120万円になります。このふたつは運用商品も自分で選択できますので、過去の年平均リターンが5%程度の株式の投資信託で運用したとすると、(同様のリターンが今後も続くという仮定の上で)20年後には元金2400万円がおよそ4000万円になります。iDeCoは掛金の控除もできます。

捕らぬ狸の皮算用ではありますが、こういった計算をしておくと老後や各ライフステージのイメージが持ちやすくなるのではないかと思います。あとは変化に合わせて都度調整していけばいいですからね。


加えて、「生活費+事業資金+将来に向けて必要な積立」が年間いくらくらいなのかを把握しておくとどのくらい稼がなきゃいけないのかも具体的に分かります。そうするとどういった農業経営を目指すのかという部分も組み立てやすくなるのかなと思います。


自営業の老後というと「やばい」というイメージが強い(?)ですが、用意された制度をうまく活用することで意外となんとかなる気がします。


(私が調べた範囲で書いていますので間違いがあるかもしれません。個々の制度の詳細についてはぜひご自身でご確認ください。)


マンガ 自営業の老後
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コケモモときな粉。仲がいいのか、わるいのか。微妙な距離感です。