2020年6月24日水曜日

「農林水産研究イノベーション戦略2020」を読んで思うところなど。

農林水産省により、食料・農業・農村基本計画に基づく「農林水産研究イノベーション戦略2020」が策定されましたね。





スマート農業、環境、バイオの3分野で実現を目指す「挑戦的と戦略」と書いてある通り、なかなか盛り盛りな内容となっています。

2019年時の戦略と比べますと、Society 5.0(※)とからめつつ新たな推進分野として「環境」が入っています。やはり昨今の気候変動・災害リスクへの意識の高まりが大きいのでしょうかね。

「食」と「育種」は「バイオ」に統合されたようです。

画像出展のリンク先に資料がありますので目を通してみるとけっこう面白いと思います。


※ Society 5.0とは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもの。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)。
(「Society 5.0 - 科学技術政策 - 内閣府」より)


***

私の興味対象は、これからの人口減少時代において

「いかにミニマルに農業を成立させるか」

「ミニマルな農業によって創出される自然環境」

この辺りです。

世の方向性としては農地集積→経営規模拡大ですので真逆なのですが、全体として拡大に向かえばこそ隙間を埋める、もしくは辺縁を固めるミニマルな農業にも価値が出てくるのではなかろうかと考えています。多面的機能等ですね。

そして、新たな技術発展が良きにつけ悪しきにつけミニマルな農業にどういった可能性を与えるのか、よくよく見極めていきたいところです。

最新の技術やサービスを追いかけた結果、それが経費の増大、ひいては経営規模拡大につながってしまったら本末転倒、ミニマルとは逆方向です。

注視はしつつもう少し緩やかに構え、インフラ化した技術を適宜取り入れて足元から着実な省力化、生産基盤の安定化、高品質化等を図っていく、そんな意識でいたいと思います。


Twitter(@nkkmd)、Instagram(@nkkmd)も日々更新中です。