人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如し、災い転じて福となす……ということで、先週の台風13号の振り返りです。
いわき市では、線状降水帯が発生し、一部の地域で大きな被害が出ました。
さわでは、幸いなことに自宅に被害はなかったのですが、横を流れる釜戸川が溢れて圃場ががっつり浸水。痕跡からビニールハウス内では1メートル近くまで水が上がったようです。完全に想定を超えた水の量で、両親も初めての経験とのこと。
秋から使う予定の椎茸のホダ木も浮かされてしまい、200〜300本ほどが流されてしまいました。ハウス内に留まったものも、組んでいたものが崩れてガチャガチャに。
しかし、原木椎茸栽培の良いところはたくましいところです。この時期であれば、すでにシイタケ菌が蔓延しているので、ちょっとやそっとの雑菌には負けません。むしろ、浸水が刺激になり大量に発生してしまうと収穫が大変なので、洗いながら並べ直しました。(今夏は高温で芽づくりが遅れていたので、それほど発生しなさそうですが)
流れていってしまった分は、残りのホダ木の休養や発生のタイミングを調整してカバーできないか試してみる予定です。うまくいけば、来年からの営農にも知見を活かせます。
(釜戸川〜藤原川〜小名浜港あたりでホダ木がどんぶらこと流れてきたら、ぜひ育ててみてください)
それから、田の方もいろいろと流れてきたり、排水が埋まったりしました。
ただ、地区の稲刈りが本格化する前だったため、藁等はほぼなく、とても幸運でした。これがもし大量の藁が流れてきて稲の上に乗ってしまっていたら、稲刈り自体ができなくなっていたかもしれません。
水の引きも半日かからないほどで早かったので、今週無事に稲刈り、籾摺りを始めることができました。品質も例年と変わりなさそうで、ほっとひと安心です。
もちろん、例年なら1日で刈り終わる面積が2日以上かかり、作業はなかなか捗りません。それでも、刈れているだけ幸せですね。
その他、山が崩れたり、何だりかんだりありますが、とりあえずのリカバリーはできそうです。やはり、水が土砂や泥をほとんど含んでいなかったことと、施設や機械類に致命的な被害がなかったのが大きいですね。
令和元年の台風19号に際にも同じように感じましたが、今の時代、災害は起こるものとして計画を立て、準備をしておかないとなりませんね。どんな産業でもそうでしょうが、農業という自然を利用した産業であれば尚更です。
これからを生き抜くためにも、発生被害の想定、インフラ毀損時の対応シミュレーション、経営計画の見直し、保険・共済による備え等々、日頃からできることをひとつずつやって、レジリエンスの向上を図っていこうと思います。
あと、個人的なことながら最近整体に通い始めたら首肩の凝りがみるみると改善しまして、ホダ木を延々と運び続けても一切不調がでない素晴らしい身体になりました。以前だったらバキバキに凝って大変でした。姿勢って大事なんですね。