2021年1月2日土曜日

農業経営における財務指標を確認してみる。

あけましておめでとうございます。

アルバムから牛の写真を探しましたら、2013年に黒島で撮影したものが出てきました。ぷち情報としましては、黒島は人より牛の方が多いそうです。


2021年、良い一年にしたいですね。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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さてさて、年末の投稿で「経営面に関しては、(中略)まず第一に財務的な安定性の確保が肝要ですね」と書いていたので、農林水産省が出している「新たな農業経営指標」を元に、農地と財務の経営データから財務指標(と一部技術指標)を簡易的に計算するスプレッドシートを作成しました。



PCでGoogleアカウントにログインした状態で、リンク先にて「ファイル」から「コピーを作成」で編集可能なファイルが作成されます。エクセルで使いたい方はファイル作成後にMicrosoft Excel(.xlsx)形式でダウンロードすれば使えると思います。


「農地」及び「財務」シート内の表に値を入力しますと(表内の白背景のセル)、「指標による評価結果」シートに結果が表示されます。入力する値は↓の画像を参考にしてください。


「農業経営指標分析プログラム入力説明書」(農林水産省)より


ちなみに、あくまでも簡易的に算出する用ですので、本格的な分析には農林水産省サイトの方で公開されているアプリケーション、もしくはExcelファイルを活用ください(新たな農業経営指標:農林水産省)。認定農業者は必須で行うことになっています。


以下、指標の説明です。「」内は農林水産省資料からの引用です(一部文体変更あり)。


【財務指標】

・売上高借入金比率
計算式:借入金/収入 計
望ましい水準:0~100 %
『売上高に占める借入金の比率を表す指標。値が大きいほど、売上高から見た借入金の負担が大きくなり、経営が不安定になる可能性が高くなる。』

・生産単位当たり借入金
計算式:借入金/耕作している農地面積 合計
望ましい水準:0~130 千円/10a
『一定の生産単位(10a、1 頭など)当たりの借入金の割合を表す指標。値が大き いほど、単位当たりの面積や頭数から見た借入金の負担が大きくなり、経営が不安定になる可能性が高くなる。』

・生産単位当たり農業用固定資産額
計算式:減価償却資産/交錯している農地面積 合計
望ましい水準:0~130 千円/10a
『一定の生産単位(10a、1 頭など)当たりの農業用固定資産額の割合を表す指標。 値が大きいほど、単位当たり面積や頭数から見た施設や機械等の固定資産の価値が高くなり、過剰投資となっている可能性が高くなる。』

・自己資本比率
計算式:資本/資産 計
望ましい水準:30~100 %
『総資本に占める自己資本の割合を表す指標。値が小さいほど、自己資本による部分が小さくなり、経営が不安定になる可能性が高くなる。』

・自己資本比率 - 除く土地
計算式:(資本 - 土地)/(資産 計 - 土地)
望ましい水準:30~100 %
『自己資本に含まれる科目のうち、「土地」に関する評価が過大にされている場合には、この比率も高くなため、適正の評価ができない場合には、「土地」に関する評価を除いて、この比率を算出する。』

・売上高現預金比率
計算式:現預金/収入 計
望ましい水準:20~200 %
『売上高に占める現預金の割合を表す指標。この比率が小さくなるほど、売上高から見た現預金の割合が少なくなり、経営が不安定になる可能性が高くなる。一方、この比率が大きすぎる場合には、経営と家計が区分されておらず、家計の現預金が経営向けとして計上されている可能性がある。』

【技術指標】

・農業所得率
計算式:農業所得/収入 計
標準的な水準:38 %
上位20%の水準:48 %
『売上高に占める農業所得の比率を表す指標。値が大きいほど、売上高の多くを農業所得とする技術水準が高いことを示す。』


と、なっております。

最後の農業所得率は技術指標の括りなのですが、ぜひ把握しておきたいので入れました。自己資本比率は、土地を評価に含めるかどうかで分かれますね。

財務指標には、それぞれ望ましい水準が設定されていますが、自身の経営の品目、規模、その他内容に応じて、あるべき水準の範囲をもう少し絞って使うのもよいかもしれませんね。

例えば、うちの場合で売上高現預金比率について考えますと、とりあえず1年間に必要になる経費や収入保険への加入も加味して、上限値は50%程度が心地よい範囲なのかなと。これ以上の比率になりますと、完全にだぶついた状態になるので、適宜家計へ蓄積・運用していった方がよさそうです。


攻めるも守るも、舵取りの難しい時代です。それでも、常に選択の余地を確保しておく、ということは意識していきたいところです。

今回のスプレッドシートは、経営改善に役立てられるよう、今後もバージョンアップしていきたいです。


経営改善におすすめの本です。


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