2022年7月16日土曜日

家族農業の持続性を高めるための基礎基本

農業は、ある意味で社会の土台の一端を担う職業です。

であればこそ、混迷を増す世の中においてもブレずにいたいと思っています。

そうした中で、家族農業の持続性を高める基礎基本を自分なりにまとめてみました。


1. ミニマムな生活費の把握


経営と家計が厳密に分離していない家族農業では、ミニマムな生活費の把握が大きな安心感につながります。

常時ミニマムに維持し続けるかはさておき、把握しておくだけでもいざという時の選択肢を増やすことができると思います。

また、農家もとい自営業は不安定な部分もありますから、お金に関する使える制度やサービスは大いに活用していきたいところです。

私は農家の老後ってどうすればいいの……?というのが就農前にけっこう不安だったので、めちゃくちゃ調べて計算しました。ざっくりライフプランの設計なんかもやっておくと、さらに安心ですね。



2. バックオフィス業務の効率化


後回しにされがちかも(?)しれませんが、最初から意識しておくと効果てきめんです。

実感として、同じ1時間の短縮をするのであれば農作業よりも事務作業の方が圧倒的に簡単です。

雨の日に事務作業を……というのはよく聞きますが、日々の5分程度のスキマ時を活用して溜め込まずに処理できるようになると負担感はぐっと小さくなります。そうすると、雨の日は休むなり、勉強するなり、他の仕事をするなり、より有意義に過ごすことができます。

今は確定申告も Google フォームとスプレッドシートを駆使して半日かけずに終わらせることができるようになりました。領収書の打ち込みは都度 Google フォームから行い、そこから帳簿類がスプレッドシートで自動で作成されるようにしてあります。いろいろ試しましたが、無料ですし、これが一番楽な気がします。

あとは経営に関する数字や状況、今後の方針や計画等を常に頭の中に入れておくと、ちょっと文章書かなきゃいけないような書類にも怯まなくなる気がします。



3. 適正規模の見極め


個人的には、適正規模の見極めこそ農業経営の肝なんじゃないかと思っています。

仕事ですから、結局はどのくらいの労働力を投入し、どのくらいのお金の出る入るを目指すかが重要です。

その実現に向けた仕組みを作るために最適な規模はどの程度なのか。ここをピタッと決められると安定感がでますね。

ひるがえって、不用意な規模拡大は経営の難易度を上げてしまう気がします。


4. 6次化と多角化


農業は収量と販売価格がともに不確定なため、リスク・リターンのバランスが悪いですね。

ここをいかにコントロールするかということの1つの解決策が6次化かと思います。価格の決定権を持つ、利益配分割合を高める、その他諸々。

もちろん、6次化には6次化の難しさがあります。しかし、挑戦するだけの価値はあると思います。

また、生産を起点とした6次化のみならず、農業関連分野、もしくは自身の持っているもの、得意等を活かした多角化も視野に入れておきたいですね。

私の観測範囲においては、きのこ農家は6次化や多角化が好きです(笑)。


5. 主体的撤退


進むも地獄退くも地獄、八方塞がり、にっちもさっちもいきません……という事態を避けるために、事前に撤退ラインを決めておくといいかもしれません。

また、基本的に労働力が限られる家族農業においては、何でもかんでもやろうと思っても時間が全然足りません。選択と集中が必要となります。

良い商品があっても、より良い商品ができれば撤退する判断は必要ですね。撤退しても経験は残ります。



6. 効果的な再投資


家族農業の課題として感じるのが、効果的な再投資です。残した利益をどう使っていくかということですね。

もちろん資機材や設備の更新等は見据えつつ、さらなる一手をどう打つのか。規模の設定であったり6次化、多角化とも関わってくるところです。

明確な正解はないかもしれませんが、常にアンテナは張っておきたいですね。


7. 健康第一


最後に、一番大事なことです。何はともあれ健康第一。特に、腰と精神は死守です。

あとは健康診断、30代くらいになったら人間ドックは必須でやっておきたいですね。


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さて、7つほど書いてみましたが、あくまで一個人の考えですので、どうぞ話半分で……(笑)。

変化する時代の中で、たくましく生き抜いていきましょう。


紫陽花


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